教科書を黙って読むより、先生の説明を聞いたほうが頭に入る。人に話しているうちに考えがまとまる。語呂合わせならすぐ覚えられる。そんな人はラジオタイプかもしれません。ラジオタイプは、言葉を「音」として耳から取り入れ、処理するのが得意なタイプです。
この記事では、ラジオタイプの人がつまずきやすい勉強のパターンと、耳と声を活かした勉強法を紹介します。
ラジオタイプがつまずきやすい勉強のパターン
- 参考書を長時間、黙読し続ける
- 図や表だけで説明され、言葉による解説がない
- 周りで人が話している場所で勉強する
- 一人で黙々と問題を解くだけで、説明する機会がない
ラジオタイプの人は、情報が言葉の「音」として入ってこないと、読んでいても頭の中を素通りしやすくなります。また、ほかの人の話し声に注意を取られやすい傾向もあります。
耳と声を活かす7つの勉強法
- 1
教科書を音読する
黙読ではなく、声に出して読みます。小さな声でも、自分の声として耳から入ることで内容が残りやすくなります。声を出せない場所では、頭の中で読み上げるつもりで読みましょう。
- 2
講義・解説を「聞く」教材を使う
授業動画、ポッドキャスト、オーディオブックなど、耳から学べる教材を積極的に使います。通学・通勤や家事の時間も学習時間に変えられます。
- 3
人に説明する・自分に説明する
学んだ内容を、誰かに話すつもりで声に出して説明します。相手がいなくても、自分に向かって解説するだけで効果があります。うまく言えない部分が、理解が足りないところです。
- 4
自分の説明を録音して聞き返す
要点を自分の声で録音し、繰り返し聞きます。自分の言葉で話した内容は、他人の解説よりも覚えやすいと感じる人が多いはずです。
- 5
語呂合わせやリズムで覚える
年号や化学式、英単語のつづりなどは、語呂合わせやリズムのある唱え方で覚えます。音の響きが記憶の手がかりになります。
- 6
勉強仲間と問題を出し合う
友だちと口頭でクイズを出し合います。声で問われ、声で答えることで、思い出す練習が自然にできます。
- 7
図や表は、言葉で読み上げてから見る
グラフや図は、「このグラフは〇〇が年々増えていることを表している」のように言葉で説明しながら見ます。言葉に変換すると、図の情報も頭に残りやすくなります。
科目別のコツ
- 英語:音声付きの教材を使い、聞こえた音をまねして言うシャドーイングをする
- 歴史:出来事の流れを、ラジオの語り手になったつもりで声に出して説明する
- 数学:解き方の手順を、口で説明しながら解く
- 国語:文章を音読して、意味の区切りを声の間で確かめる
大人の資格勉強・仕事の学び直しでは
資格の勉強では、講義音声のある通信講座や、条文・要点を自分で録音したものを通勤中に聞くのがおすすめです。仕事では、会議やセミナーの要点をその場で口頭で確認したり、学んだことを同僚に話してみたりすると、知識が定着しやすくなります。
なお、「自分のタイプに合った方法だけで学べば成績が上がる」という考え方(学習スタイル仮説)は、研究では十分に裏付けられていません(Pashler ら, 2008 のレビューなど)。ここで紹介する方法は、苦手意識を減らして学びの入口をつくる工夫として使い、ほかのタイプの方法とも組み合わせてください。実際に記憶の定着に効果が確かめられているのは、「思い出す練習」と「間隔をあけた復習」です。
まとめ
ラジオタイプの強みは、言葉を耳で受け取り、声に出して整理できることです。音読と説明を勉強の中心に置き、静かな環境を選ぶ。この2つを意識するだけで、同じ勉強時間でも頭に残る量が変わってきます。